イク姉 〜育ってMy Sister〜 エピローグ



※エピローグ 幸せを育てる生活

 姉ちゃんはあれからキッパリとお店を辞めて、今は家事手伝いの状態だ。
 本当は何か別の仕事をするって言ってたんだけど、俺とのエッチが大当たりだったみたいで妊婦になったので就職活動は自重。
 姉ちゃんが妊娠したし俺は大学を辞めて働こうと思ったんだけど、贅沢しなければ学費も生活費も養育費も、これまでの蓄えで平気だから卒業しておけと止められてしまった。
 今は少しでも早く社会人になるため、早期卒業を目指した単位修得中なのでちょっと勉強がキツイ。
「達樹、勉強お疲れ様。少し休憩したら?」
 トントンとノックの後、少しお腹の目立ち始めた姉ちゃんが扉を開けた。
 マタニティドレスの姉ちゃんを見るのはまだまだ不思議な感じで、しかもあのお腹の中には俺と姉ちゃんのいわゆる愛の結晶が入っているのだと思うと何だか背中がこそばゆい。
「うん。ありがと、姉ちゃん」
 姉ちゃんが持ってきてくれたコーヒーがイイ香りを漂わせていて、それを嗅ぐだけで張り詰めていた気持ちがふんわりとほぐれた。
「テスト月末からだっけ? まだ7月になったばかりなのに勉強熱心よね」
 前期テストは7月の終わりからで、それに向けた勉強用具を見て、姉ちゃんが偉いなぁと俺の頭を撫でる。
「うん。今年は去年より取ってる科目が多いし、ちょっと取りたい資格もあってさ」
「ふーん。ね、達樹、もうちょっと休憩する時間、ある?」
「……ある、よ」
 ちょっと赤い顔をした姉ちゃんに休憩時間を尋ねられ、思わずこちらも赤くなりながら返事をした。
「じゃあ、さ……。2人で休憩、しよ?」
 チュッと軽いキスを鼻にしてきた姉ちゃんに小首を傾げられ、ゴクリと生唾を飲んでしまう。
「休憩で、済むかな……?」
「それは達樹の自制心との戦い次第かな」
 柔らかな素材で出来たドレスのボタンを外しながら尋ねれば、姉ちゃんがコロコロと笑った。
「姉ちゃんだって誘うくせに」
「だって、大好きな達樹とするエッチが凄く好きなんだもん」
 俺のシャツを脱がしてくる姉ちゃんに口を尖らして見せれば、ニッコリとそりゃあ可愛らしい笑顔を見せられる。
「俺も大好きな姉ちゃんとするエッチが凄く好きだよ」
 下着姿の姉ちゃんをベッドに横たわらせ、唇と舌を深めに絡ませた。
「んんぅ、達樹……」
 キスをしていると姉ちゃんの手が俺のチンポに伸びて、ズボンの上から握ったり擦ったり、煽るように触ってくる。
 細い指でズボンの生地の上から裏筋を撫であげたり、手のひらで亀頭を包みこんで揉み上げてきたりするから、すぐに肉棒が大きく膨らんでしまった。
 臨戦態勢になっているチンポをそれでも姉ちゃんの手は追い上げるように擦ってきて、パンツだけじゃなくてズボンまで先走りの汁が染みてきそうである。
「くぅぅ……姉ちゃん、そんなに触られると、色々ヤバいって……」
 元々エッチを本職にしてたわけだし、姉ちゃんのテクニックはむちゃくちゃ凄くて、気を抜くとあっという間に主導権を握られてしまうのが大変だ。
「はふぅ……キスだけじゃなくて、達樹も、私にイッパイ触って……。気持ちイイ事たくさんしたいの……」
「うん、一緒にたくさん気持ち良くなろう。いっぱい触ってあげるからさ」
 その上、6月に安定期を迎えてから姉ちゃんはかなり積極的で、自分が気持ち良くなる事にも貪欲なのである。
 妊娠が分かってからは俺に色々なサービスをしてくれる事はあっても、姉ちゃんの肉体自身はほとんどエッチとは無縁だった。
 それが安定期になってエッチ解禁になった途端、そりゃあもうエロエロなのである。
 俺も誘われるのが嬉しくて応じちゃうから同罪だが、もうちょっと控えないとお腹の子供に悪い気がする事も多々あった。
 しばらく止めようと2人で話しても3日もすればまた始まってしまうので、もう本当にどうしようもない。
 安定期を過ぎたらちゃんとお互いに自制出来るかが心配なくらいに、2人ともエッチにがっつりと嵌まっていた。
 だけど将来をいくら悩んでも仕方ないし、とりあえず今はエッチ出来るだけしちゃおうって、流されるのも悪くないと思っている。
 姉ちゃんと産まれてくる子供を養うためにも、早く卒業するための勉強は疎かには出来ないから、そこに支障がない程度までならエッチも大事な心の栄養だ。
「……達樹。そんなにオッパイ見られてたら恥ずかしいよ……」
「だってエロくて綺麗なんだもん。見とれちゃうよ」
 妊娠してGからHにサイズアップした姉ちゃんの胸は前以上に見ごたえがあって、いつもブラジャーを外した後、こんな素敵なオッパイを自分のモノにしていいんだと感動して見つめてしまう。
「乳首も乳輪も黒くて大きくなってきたし、全然、綺麗じゃないよ?」
 姉ちゃんは仕事をあれだけ続けていてもほとんどピンク乳首だったのが自慢だったらしいのだけど、俺は子供のために変化している姉ちゃんの今の色や形の方が凄く好きだ。
 もちろん前の柔らかいオッパイについていたピンクで小ぶりの乳首も好きだったけど、俺の子供を宿したから張りつめてもっと大きくなったオッパイに授乳準備のためか大きく黒くなった乳首があるのはもっと好きである。
 だって、姉ちゃんの肉体は、俺の行為とその結果出来た子供のために変わったのだ。
 俺のために変わってくれた姉ちゃんの肉体が、綺麗で愛しいのは当然である。
「この色も、大きさも、俺と姉ちゃんの子供がここにいるからだろ。子供のために変わってく姉ちゃんは、とっても綺麗で、すごいよ」
「……達樹はそう言うけど。でも……私、やっぱり恥ずかしいの」
 胸に触れていた手をゆっくり下へおろして丸く膨らんできているお腹に触れると、姉ちゃんはちょっと口を尖らせて自分の乳輪や乳首を隠すように手のひらをあてた。
「じゃあ、恥ずかしいならオッパイを見ないように、触らない方がイイ?」
「それは、ダメ……。オッパイ、触られるのも、舐められるのも、吸われるのも、イッパイされたいの……」
 胸を隠してしまった姉ちゃんの手の甲をペロッと舐めて視線を顔の方に動かせば、イジワルしないでって感じの困った表情をしている。
「隠されてたら、触るのも、舐めるのも、吸うのも、少しも出来ないよ」
「……うぅぅ。隠すのやめれば、イイんでしょ……ほら、これでイイ? ……んんっ、はぁぅ……達樹ぃ……オッパイ、気持ちイイよぉ……」
 姉ちゃんが俺の言葉に恥じらいながら手をおろして、たっぷりと肉の詰まった乳房が露わになった。
 前より重みの増した乳肉を手のひらで支え、乳首に舌をあてる。少し舌が触れただけで姉ちゃんの乳首は硬く尖って、吸いやすく膨らんだ。
「ちゅぅぅぅ、ちゅぷ、れるぅぅぅ……ねぇ、姉ちゃん。オッパイ吸われるの、右と左のどっちが好き? ちゅ、れろぉぉ……どっちの方が感じるの?」
「んんぅ、ぁんっ、ど、どっちも気持ちイイの……ひぅぅぅ、どっちかなんて、選べないよぉ……」
 勃起した乳首を咥えて吸ったり、舌で転がしたり、姉ちゃんは気持ちよさそうな声をあげながらもっととねだるみたいに胸を突き出してくる。
「ぁああっ、イイっ! 気持ちイイよぉ、どっちの乳首も気持ちイイのぉぉ!」
 左乳首を吸いながら右乳首を指腹で押しつぶしたり、左乳首をこねまわしながら右乳首を舐めしゃぶれば、姉ちゃんがビクビクと肉体を震わせて俺にしがみついた。
「どっちも好きなんて、姉ちゃんはエッチだなぁ」
「だって、好きなんだもん。エッチなお姉ちゃんはイヤ?」
「ううん、大好き。いつもの姉ちゃんも、エッチな姉ちゃんも、ワガママだらけの姉ちゃんだって大好きだよ」
「私も、達樹の事、大好き! いつもの達樹も、エッチな達樹も、勉強ばっかりであんまりイチャイチャ出来なくても大好きなの」
「……ゴメンネ、姉ちゃん。せっかく俺が家にいても、勉強に集中してたら寂いしいよな。でも、休憩時間は、姉ちゃんとずっと一緒だから、たくさんイチャイチャして、エッチもイッパイしよう!」
「うん、イッパイして! 達樹とたくさん繋がりたいの」
 姉ちゃんの手が俺のパンツの中に潜り込み、先走りがとめどなく溢れてしまっている完全勃起のチンポを掴む。
「……あ、姉ちゃんのパンツ。こんなにドロドロになってる……」
 姉ちゃんのアソコもさらしてやろうとパンツを脱がせれば、生地が透けるほど愛液で濡れていて、ジュクジュクに潤んで貫かれるのを待ち望んでいた。
「お願い、達樹……。早く私に、おチンチン、ちょうだい……オマンコ、熱くて、切なくて……もう、我慢できないの……」
 姉ちゃんが俺のチンポを右手に握り、左手で陰毛まで濡れそぼった肉襞を割り開いて誘ってくる。
「俺だって、もう待てない……。姉ちゃん、身体、横向けて……」
 我慢が限界に来ているのは姉ちゃんだけじゃなくて、俺もそうだ。早く姉ちゃんの膣に入って、たっぷり犯したくて堪らない。
 だけど今の姉ちゃんは身重だし、前のようにガツガツ貪ってセックスを楽しむわけにはいかないのだ。
「うん、達樹……。これで、イイ?」
 なるべく姉ちゃんとお腹の子に負担にならないよう横向きに寝てもらって、左足を持ち上げる。
 黒々とした陰毛と厚みのある陰唇を亀頭でかき分け、熱くぬかるむ膣にゆっくりと挿入を開始した。
「ああ、今日も姉ちゃんの中、ドロドロに蕩けてスゲー熱いよ……ホント、入れるだけで気持ち良くて、イッちゃいそう……」
 柔らかく絡みつく肉襞がチンポをキュウキュウとしごいてきて、挿入するだけでいつもイキそうになる。
「達樹のも、すっごく硬くて、大きくて……んんぅ……はぁ……私も、入ってくる達樹が気持ち良くて、あくぅぅ……中を擦ってく刺激だけで、おかしくなっちゃいそうなの……」
 姉ちゃんはトロンと潤んだ目で俺を見上げ、飲み込みきれない涎で口元を少し汚していた。
「姉ちゃん、すっげー、可愛い……」
 少し汗ばんだ姉ちゃんの頬を撫でて、口元の涎を指で拭ってやる。
「んぁ、達樹……ちゅっ、ちゅぷ……」
 口に触れた指を姉ちゃんが咥え、チュクチュクと音を立てて吸われた。
「うわ、エロ……」
 俺の指に吸いつき、嬉しそうに微笑む姉ちゃんの顔は凶悪にエロ可愛くて、もう十分勃起していたと思っていたチンポが更に硬くなってしまう。
「ちゅぽ……ダメ……達樹の、もっと大きくなって、ひあぁぅぅ……」
「そんなに締められると、ホントにヤバいって……くぅぅ、はぁ、はぁ……ねえ、姉ちゃん、分かる? 俺のチンポ、根元まで入っちゃったよ……」
 膣口が亀頭や竿を締め付けてしごくのに何とか耐え、全てがヌルヌルと熱い肉に包まれた。
「うん、分かる……。達樹の腰が、お尻に当たってるもん」
 根元まで飲み込んでるのを確かめるみたいに、姉ちゃんが軽く腰を揺する。
「動いてもイイ?」
「うん、動いて……。このままじゃ、私も生殺しだよぉ……」
「じゃあ、いくぞ」
 膝の後ろに手を入れて、腿を腕で支えながら、ゆっくりと抽送を開始した。
「ぁあっ、スゴイ……達樹が、いっぱい、あくっぅう、イッパイなのぉ……」
「姉ちゃん大丈夫? お腹とか辛くないか?」
 乳房は重そうにユサユサと上下に揺れて、少しおへその目立ってきたお腹も同じように俺のリズムで揺さぶられている。
「全然、辛くないよ……すっごく、気持ちイイ……はふぅ……達樹のおチンチンがオマンコの中をいったり、きたりして、……んんぁっ、擦られるの、すっごくイイの……」
 汗ばんで少ししっとりした姉ちゃんの右手が、肉体を支えるためにベッドの上についていた俺の左手に重ねられ、キュッと握られた。
「姉ちゃんが好きなの、ココだったよね……」
 子宮の中の事を考えるとあんまり奥をガツガツと突きあげるのは怖くて、浅めに抜き挿ししながらGスポットの辺りを擦り上げるように刺激する。
「ひぁああっ! ふぁあっ、たつ、き……そこ、そんなに擦られると……すぐ、イッちゃうのぉぉ……やぁっ、気持ちイイ……だめ、気持ち良すぎるのぉぉ……!」
 ダメと言いながら気持ちイイのが大好きな姉ちゃんは、腰を揺すって自分でもっと悦くなろうとしていた。
「気持ちイイならイイじゃん、イッパイ、感じちゃえよ」
「やぁあっ、だって、達樹と一緒に、あひぃぃ……イキたいから……あはぁ、先に、私だけ、イクの、んくぅぅ……らめなのぉぉ……」
 もっと感じさせようと激しく小刻みに擦ってやったら、姉ちゃんは快感に耐えようと左手でシーツを握りしめ、少し呂律のまわらなくなった言葉を漏らす。
「分かった、一緒に気持ち良くなろうな。俺も、あとちょっとだから、少しだけ我慢してくれよ」
「はぅぅ、分かったから……達樹も、早くぅ……ひぐぅぅ、気持ちイイ……気持ち、イイよぉぉ……はひぃぃぃ……気持ちイイの……あふぅぅぅ、達樹、早くぅぅぅ……私、我慢出来ないよぉぉ……」
 耐えようと膣に力を入れているのか、姉ちゃんの中がキュウキュウ締まって無茶苦茶に熱くなっていた。
 俺が出し入れするたびに淫唇がめくれて広がり、蕩けた内部が汁に濡れてイヤらしく光っている。
「ああ、スゲぇー……くぅぅ……俺も、もう……」
 快感に酔って喘ぐ声、蕩けた目で見つめてくる表情、とめどなく溢れる愛液の匂い、汗の浮いたしっとりとした肌、口の中にはキスで交わした甘い唾液の味が残っていて、全ての感覚が姉ちゃんでイッパイだ。
「ひぃぁあああっ! そこ、イイのっ……気持ち、イイのぉぉぉ……あぎぃぃぃ……達樹……私、イッちゃぅうぅぅぅ……もぉ、イッちゃうよぉぉぉぉ!!」
「出る……姉ちゃんの中に、全部、出すから……受け取ってっっ!」
「ぁああ、達樹の、欲しい……私の中に、全部注いで……達樹の精液で、私、イッちゃうのぉ……んんぁああっ、イクゥゥゥゥゥ――――っっ!!!」
 ビュルル、ビュクビュク、ビュブルルルルル!!
 イッて痙攣してる姉ちゃんの膣穴の肉襞に浴びせかけるように、俺の精液をタップリと注ぎ込む。
 ギュウゥッと絞り上げるように膣がわなないて、俺のチンポは最後の一滴まで姉ちゃんの中に喰われてしまった。
「はぁ、はぁ……んふぅぅ……すっごく、気持ち良かったよ、達樹……」
「俺も、すごく気持ち良かった……」
 部屋のエアコンは効いているはずなのに、抱き合った身体はどちらも汗まみれ。
 でも、お互いの汗が混じるのも、何だか悪くなかった。
「あ、んふぅ……せっかくオマンコに全部注いでもらったのに、精子が溢れてきちゃう……」
 繋がったままでいても少し身じろぐだけで、姉ちゃんの膣から精液が零れて陰唇や腿を伝い、シーツに落ちていく。
「じゃあ、もっと入れてあげる」
「休憩、長くなっちゃうよ?」
 姉ちゃんは心配そうな表情を俺に向けてきてるけど、瞳にはエッチへの期待が溢れていた。
「うん、長くなるね。でも、今はもっと姉ちゃんと繋がってたい」
 休憩を長くした分だけ、今日のノルマにしている勉強のために徹夜が多くなるのは分かっている。だけど、こんな可愛い姉ちゃんとエッチするのを一回で打ち止めるなんて無理だった。
「私も、達樹ともっとイッパイ、繋がりたい……」
「大好きだよ、姉ちゃん……」
「私も大好き、達樹……」
 姉ちゃんがスッと目を閉じてキスを待っている。俺は姉ちゃんを優しく抱きしめてキスをしながら、落ち着いてきていたはずのチンポがまた大きくなってくるのを感じていた。

   *

 それから約5か月後。
 姉ちゃんは元気な男の子を無事出産した。

 この家は俺が大学に入るころに姉ちゃんの稼ぎで買った4LDKもある一軒家なので、子育てするには狭くはない。
 だけど、近所の目が俺達姉弟をどう思うのだろうとちょっと心配で、最悪の場合は家を売って俺らを誰も知らない場所へ引っ越しするしかないと話し合っていた。
 ところが、俺が『姉ちゃん』と呼んでいたにも関わらず、近所の人達まで俺達を姉弟とは見ていなかったらしい。
 子供を連れて近所の公園に出かけた時には、若いツバメを囲っているとかヒモじゃないかとか逆光源氏かもしれないとか実は噂してたんだけど、ちゃんと結婚してたのねという困ってしまう話を聞かされたりした。

「ちゃんと姉弟に見えるか、恋人同士に見て欲しかったんだけど、子持ち夫婦になっちゃうなんてなぁ……」
 あれからもう、6年。
 姉ちゃんは相変わらず綺麗なままで全然年を取っているように見えず、むしろ俺の方が老けだしてきている感じだ。
 先日、『若返りの魔女の秘薬を取り寄せたりしてないよね?』と、マジメに確認してしまったくらい、姉ちゃんは若々しい。もちろんそんな事はしてないって笑っていたけど、その笑顔に皺は少なかった。
「子持ち夫婦じゃイヤなの?」
 最近はどこに出かけても、俺達は子持ち夫婦として見られるようになっている。
 もしかしてお母さんとか主婦に見られるのもあまり好ましくないのだろうかと、溜息まじりだった姉ちゃんの言葉が気になった。
「ううん、すっごく楽しいよ、パパ」
「それは良かったよ、ママ」
 姉ちゃんがニッコリ笑って俺の首に抱きついてきたので、嬉しくなってチュッと軽くキスをする。
「あー! パパ、ママにチューした!!」
 ソファーでイチャツキだした俺達に気付いて、長男がビシッとこちらを指さしてきた。
「もー、おウチのナカでも、アタシたちがいるんだから、パパもママももっとハジライをモッてクラしてよね!」
 長女の方は最近ちょっと言葉遣いや態度がませてきて、俺達の行動を指導していくのが楽しいらしく、よくしたり顔で怒ってくる。
「ゴメン、ゴメン。2人だけで仲良くしてたら寂しいよな。そら、お前たちにもチューしてやる!」
 立ち上がって子供達をつかまえようとすると、どちらもワキャワキャと逃げ出した。
「うわ〜! パパがおっかけてくる〜! ウキャキャキャキャ!」
「きゃー、ちょっとママ! パパ、シンジられないんですけど、どういうキョーイクしてるのよぉ!?」
 長男は追いかけっこを楽しむようにはしゃぎまわり、長女は怒りながら駆けまわっている。
「ふふふ、こっちいらっしゃい! ママもチューしてあげる! ……んっ!?」
 姉ちゃんも追いかけっこに参加しようとした時、急に立ち上がったのがマズかったのか、腹を押さえて固まってしまった。
「ママ、大丈夫か?」
「どうしたの、ママ?」
「ママ、イタイの?」
「ふー……、うん、平気よ。ふふ、今ね。お腹の中で赤ちゃんが動いたの。急に元気になるからビックリしちゃって、この子も追いかけっこに参加したかったのかな?」
 追いかけっこを中断して駆けよれば、少し眉をしかめた後で姉ちゃんが微笑む。
「赤ちゃん、きょう、うまれるのか?」
「アタシ、おねえちゃんになるんだよね?」
「赤ちゃんは後、3ヶ月くらい先だよ。お兄ちゃんもお姉ちゃんも、しっかり頑張るんだぞ」
 姉ちゃんのお腹には今、3人目が宿っていて、我が家はますます賑やかになる予定なのだ。
「「はーい!」」
 子供達の元気な返事が響き、今日も我が家には幸せが溢れている。

「ねえ、達樹。私、こんなに幸せでイイのかな?」
「姉ちゃんイッパイ頑張っただろ。だからイイんだよ。これからもずっと幸せに暮らしていこうな」
 幸せなのが不安そうに微笑む姉ちゃんの肩を抱けば、うなずく代わりにこちらにもたれかかってきた。

 俺達は姉弟で、本当ならこの家族の形は許されるものじゃない。
 だけど、俺達はこの形が満足で、だからこの幸せを昨日も今日も、そして明日も育てていくのだ。

イク姉 〜育ってMy Sister〜 END



あとがき
投稿するために作ったラブエロ小説ですが、結果は不採用でした。 俺としてはそれなりに好きな物を詰め込んで書いたつもりなんですが、読み返してみるとエッチしているだけで、物語的な山場に掛けるなと思います。 本来は小説でなくゲームにして、姉とどの時期で何回どんな風にエッチするかで色々とエンドが変わる感じも面白そうだなと構想していたネタでした。 若返りの魔女の秘薬を作成した研究所でも最初にエロい波乱があって……とかも構想していたりしたんですが、今のところそこまで色々と書く予定と気力はありません。


プロローグ
1日目
2日目
3日目